
「みんな、今日はもう帰れるの?」
夕方の事務所で、私は思わずスタッフに声をかけました。これまでは、夕方になるとパソコンの前に行列ができ、タイピングの音が鳴り響き、ため息が漏れていた私たちの事業所。
それが今、「スマホのマイクに話しかけるだけ」という魔法のような習慣で、劇的に変わったのです。
事務負担が「重荷」から「一瞬」へ
導入前、現場のスタッフは訪問の合間や帰社後に、必死に記憶を掘り起こしながら記録を打っていました。パソコンが苦手なスタッフにとっては、ケアそのものよりも事務作業がプレッシャーになっていたのも事実です。
しかし、音声入力を導入してからはどうでしょう。
- 移動中のスキマ時間に報告完了: 忘れないうちに、その場で「声」で記録。
- タイピング不要: 難しい漢字変換に悩む必要もありません。
- 驚異の時間短縮: 1件あたり10分かかっていた記録が、わずか2〜3分に。
担当者として何より嬉しいのは、スタッフの「指先」ではなく、「心と体」の負担が軽くなったことです。
「記録の質」まで上がった、嬉しい誤算
スピードアップ以上に驚いたのが、記録の内容がとても豊かになったことです。
手入力だと、どうしても「異常なし」「検温実施」といった短い言葉になりがちでした。しかし、音声入力だと、利用者様との何気ない会話や、スタッフが感じた細かな変化がスラスラと実況中継のように残されるようになったのです。
「今日はいつもより顔色が良く、お孫さんの話をされる時に目が輝いていました。」
こうした温かい記録が増えたことで、検討会(カンファレンス)の質も上がり、より利用者様に寄り添ったケアプランが立てられるようになりました。
担当者としての本音:スタッフの笑顔が一番の成果
管理者の立場から言えば、残業代の削減や業務効率化はもちろん大きなメリットです。 でも、本当に導入してよかったと思う瞬間は、スタッフが晴れやかな顔で「お疲れ様でした!」と定時に帰っていく姿を見送る時です。
「パソコンが苦手だから……」と不安がっていたベテランヘルパーさんが、今では誰よりも使いこなし、「これ、本当に楽ね!」と笑ってくれる。その笑顔こそが、この改革の最大の成功だと確信しています。
最後に:一歩踏み出して本当によかった
新しいツールを導入するのは勇気がいります。でも、「現場を楽にしたい」という想いがあれば、道具は必ず味方になってくれます。
もし、今この瞬間も「記録」という壁にぶつかっている事業所様がいれば、ぜひ勇気を持って「マイク入力」を試してみてください。その先には、スタッフも、利用者様も、そして私たち担当者も幸せになれる、新しい介護の形が待っています!


